これまで磯・堤防からライトタックルによるスタンディングで、13.5kg・14.9kg、15kgを中心にクエを釣り上げてきました。
地面に固定して釣る一般的なクエ釣りと違い、全て手持ちで、自分の力だけでクエを釣り上げるスタンディング釣法が流行ってきています。
今回はこれまでの経験を踏まえて、磯・堤防からのスタンディングで大型クエを釣り上げるためのライトタックルや仕掛けを全て解説します!
▼クエの生態や釣るためのコツは全て下記記事で解説しています。
クエ(アラ)釣りの基礎知識 | 磯・堤防でのタックル・仕掛け・餌・ポイントを徹底解説します!
ライトタックルでの手持ちで釣れるのは15kg程度のクエまで

△沖堤防でスタンディングで釣り上げた14.9kgのクエ
まず大前提として、完全手持ちで磯・堤防から何kgまでのクエをあげられるのか?ですが、15kg程度までと考えればOK。
30kgオーバーまで手持ちで釣り上げたケースも聞きますが、完全な引っ張り合いになるとまず伸されます。
掛かったらすぐ根に走る魚なので、伸された場合はどの方向に走るか、取れるかどうかは魚任せの99%運次第になります。

△敷石に潜られてワイヤーがボロボロに。30kg以上だったらまず無理でした。
15kg以上のクエの引きは想像以上で、運良く釣り上げたケースを除き、再現性を持って釣れるのは〜15kg程度までだと思います。
ポイントにもよりますが、クエは掛かる魚のサイズを選べないので、最初から30kgオーバーを狙うなら固定式のタックルをおすすめします。
あまりに強すぎる竿・ライン・仕掛けを組むと命の危険にもつながるので、15kg程度までのクエに照準を当ててタックルを組んでいきます。
大型クエをライトタックルで狙う場合のタックル・仕掛け

▼ライトクエ用のタックル |
- ロッド:ライトクエ専用ロッド・石鯛竿 H〜HH
- リール:中型両軸リール・石鯛リール
- ライン:PE12号〜20号、ナイロン20号〜30号
- ワイヤー:#32〜#34番
- 針:スーパームツ 30号〜40号
ライトクエで使用するタックル・仕掛けですが、基本的には固定式のガチクエ釣り仕掛けをやや細くしたものを使います。
竿はライトクエ専用ロッドか、石鯛竿のH〜HHクラスが使われます。リールも石鯛用を流用すればOK。
大型クエを釣り上げるにあたって最も重要なのは、ロッド・仕掛け・竿受けです。下記で一つ一つ解説していきます。
ライトクエで使える専用ロッド・石鯛竿 H〜HHクラス
メーカー・モデル名 | 狙えるサイズ | 特徴 |
SHOREBASE WILDSEEKER 453HH | 〜15kg+α | スタンディングクエ専用ロッド |
SHOREBASE WILDSEEKER 453H-S | 〜15kg | 並継ぎスピニングロッド |
がまかつ ライトインパルス 30号475 | 〜15kg | ライトクエ専用ロッド |
DAIWA 幻覇王 弓剣ライトクエ484 |
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DAIWA BKG XH470B | 〜15kg | 両軸の振り出しロッド |
DAIWA BKG XH480 | 〜10kg | スピニングロッド |
ゼニス Despot DSP-IM430 | 〜15kg+α | 両軸の振り出しロッド |
最近は各種メーカーから何本か、ライトクエ用の専用ロッドが販売されています。
10kg程度までのクエを釣るだけなら石鯛竿でも問題ありませんが、MHの石鯛竿で14.9kgのクエ掛けた時はパワー負けしてしまいました。
ライトクエに求められるロッドの要素は下記です。
▼スタンディングクエ竿に向いている竿の特徴 |
- 15kg+αのクエを掛けても伸されないバットパワー
- アタリを弾かない食い込みの良い穂先
- 足元のハエ根や敷石をかわせるよう、最低4m以上の長さ
- 手持ちで扱いやすい軽量性
まず大前提として、クエは掛かった瞬間に根へ突っ込む魚であり、置き竿で底に針を置いている時点で圧倒的に釣り人側が不利になります。
この状況からやり取りをするためには、瞬時に根から剥がせるよう強靭なバットパワーが必要。
竿のパワーをフルに生かすためには、なるべく継ぎ数が少なく、レングスも短く、なおかつ並継ぎのほうが構造上有利。
またクエは活性の低い・あるいはスレている状況だと、少しの違和感で餌を吐き出すことがあるため、クエの捕食に追従する柔軟な穂先も必要です。

これまでクエを釣ってきた経験をもとに、自身のメーカーSHORE BASEでも新たにライトクエ用の「WILD SEEKER 453HH」を開発!
継ぎ数を減らすことによる破断強度の向上、穂先の食い込み、
15kg以上のクエも想定したパワー、40号のオモリとサバをぶら下げても穂先が垂れすぎず、それでいて食い込みがいいセッティングに何回もサンプルを作って微調整。

テストでは13.5kg、15kgを始め、10kgオーバーのクエを複数捕獲。ライトクエ用のロッドも何本か使ってきた中でも、最高の調整に仕上げています。
現在はさらなるレコードクラスを捕獲すべくテストを繰り返しています。実釣の様子はYouTubeでも配信しています。
スタンディングクエ用の両軸リール一覧
メーカー名・モデル名 | 最大ドラグ力 | 自重 |
PENN FATHOM II 40LD2 | 18kg | 682g |
DAIWA シーラインLD 40P | 18kg | 765g |
DAIWA シーライン石鯛遠投 50 | 15kg | 610g |
SHIMANO スピードマスター石鯛 4000T | 12kg | 730g |
SHIMANO 海魂4000T | 12kg | 665g |
SHIMANO タリカ20Ⅱ | 20kg | 920g |
AVET HX5/2 MC RAPTOR | 23kg | 822g |
▼スタンディングクエに重要なリールの特徴 |
- 最大ドラグ力の高さ
- レバードラグ or スタードラグ
- 遠心ブレーキの有無
- ラインキャパ(最低100m)
- 自重が軽い
スタンディングクエ用の両軸リールとしてまず重要なのが、最大ドラグ力。7〜8kg程度では本気で負荷をかける前にドラグが出ます。
小アラ狙いならなんでもOKですが、本気で15kg以上まで見据えるなら、最大12kg程度まではないと話にならないです。
状況によってドラグ調整をするため、スタードラグよりレバードラグのほうが有利。ファゾムⅱ、シーラインLD40P、タリカ、AVETリールがレバードラグです。
次に、手持ちのいいところは遠投が可能なところなので、遠心ブレーキの有無もめちゃくちゃ大事。この中ではタリカが唯一ありません。
ラインキャパは、使用するラインが最低100mは巻けるもの。具体的にはナイロン30号か、PE20号が100m以上巻けるものですね。
最後に自重も意外と大事で、竿が軽量なのでバランスと取り回しやすさに影響します。最も使いやすいのは経験上、700g前後です。

以上を踏まえ、最初は海魂4000Tを使っていたものの巻き糸量と最大ドラグ力に不満を感じ、シーライン LD40Pを使っていました。
非常に優秀なリールですが、スタンディングで大型を狙うと真剣に考えたとき、右巻き・左巻きの違いで取れるサイズが変わるなと判断。
現在は新たに、この手の両軸リールでは唯一左巻きのAVET HXを購入。左持ちから右持ちにロッドを持ち替える、コンマ数秒のためにこのリールを買いました(笑)
その後、新しく23年4月に発売されたPENNのFATHOM IIを購入。レバードラグで最大18kg、遠心ブレーキ付き、自重600g台でなんと価格が4万円弱!!!
メタルボディですが、レバーや一部パーツはプラスチックなので多少チープ感はあります。若干耐久性が心配ではありますが、普通に使う分には問題ないでしょう。
間違いなくコスパ最強なので、両軸入門リールとしておすすめ。ちなみにWILDSEEKERと一緒に購入しても、定価なら10万円ちょっとに収まります。
クエタックルにしては安い!(笑)
ライトクエ用のライン・仕掛け:これを使えばOK

- メインライン:PE12号〜20号 or ナイロン20号〜30号 100m以上
- 瀬ズレワイヤー:ワイロン#30〜#32番
- ハリスワイヤー:ワイロン#32〜#34番
- 針:スーパームツ30号〜40号 or クエ針30号前後
- オモリ:次世代型鉄オモリ ウェイロン30号〜50号
次にスタンディングクエ用のラインと仕掛けですが、基本的に固定式のクエ釣りと種類は同じで、タックルに合わせてパワーダウンします。
具体的な仕掛けの作り方は別で解説しますが、重要なのは「メインラインと仕掛けは、人間が引っ張った限界でギリギリ切れるようにする」という点。
固定式で30kg以上のクエを狙う場合は人力程度で切れてはいけませんが、手持ちの場合は人力で切れないと海中に仕掛けを残してしまいます。
今までの経験上、水深や地形・根掛かりの仕方にもよりますが、ナイロン30号、PE20号、ワイロンだと34番がギリギリ人力で切れるラインです。
ただこれでも、水深がある場所や遠投している場合は負荷が分散して切れないこともあるので、自信がない人はやや細めにしておくのが無難。
少なくとも、ナイロン20号・PE12号・ワイヤー36番かハリスフロロ24号程度が下限として、それ以上の太さで選べばOKです。
▼クエ用ワイヤー仕掛けの作り方はこちら
【磯・堤防】クエ釣り用仕掛けの種類と作り方 | 自作に必要なアイテムまで全て紹介
スタンディングクエ用の竿受け:ピトンは基本NGです

最後にもう一つ、めちゃくちゃ重要なアイテムとして「竿受け」があります。下手な竿受けを使うと、せっかくの大型もバラす可能性が高くなります。
まず大前提としてピトンを使う人が多いですが、構造上想定外の大型が掛かるとピトン足が折れたり曲がったりするのでNG。
もちろんピトンで20kgオーバーを釣り上げている人もいますが、大型クエを釣るには少しでも不安要素を排除する必要があります。
スタンディングクエ釣りにおすすめなのは、アンカーボルト一点以上で固定でき、かつワンタッチクランプが使用できる竿受けです。
地面が接点なのでよほどのことがない限り破損せず、確実に大型クエの引きに耐えてくれます。
大体底物釣りをする場所にはアンカーが設置されており、簡単に設置できます。竿受けによってはピトンより荷物を遥かに軽量化できるので、地磯釣行にもめちゃくちゃおすすめ。

こちらも竿に続き、マニアックな釣りで理想的な製品がなかったので自分で図面を引いて、サンプルを作りました(笑)
超超ジュラルミン製で強靭ながら非常に軽量。あくまでサンプルの場合ですが、重量612gでこの手の竿受けとしては最軽量だと思います。
現在テスト中で、実釣を想定して限界まで負荷をかけていますが問題ありませんでした。もし発売するようならまた発表します。
最後に:手持ちで記録級のクエを目指します!

と、いうことで今回はスタンディングで大型クエを狙うためのタックルや、各種ライン・仕掛けについて解説してみました。
これらの記事を参考にすれば、必要なものは全て揃うと思います。時期によっては身近な波止や地磯で10kg以上が出たりするので、ぜひ挑戦してみてください。
また個人的にもスタンディングでどこまでの大型が釣れるか気になっていて、本気で人生を賭けていいと思っているので、まずは20kgオーバーを目指します。
その様子は全てYouTubeにアップロードしますので、ぜひこちらもチェックいただけると嬉しいです!