どうも!日本一周釣り旅中のヨネスケと申します。
この度、メタルジグを中心に開発されているPREDGE(プレッジ)さんと共同でショアジギング用ジグ「クロスダガー」を作りましたー!!!
自身にとっても初のルアー開発で、何度も試行錯誤を繰り返して早2年・・・。やっと世の中に出せる時がやってきました。
2024年9月発売予定で、全国の釣具屋さんに並べていただいています。ぜひ一度、お手に取っていただけると嬉しいです!
今回はクロスダガー最大の特徴、ジグを開発するに至った理由、これまで2年間も開発してきた流れ、について全て解説していきます。
PREDGE クロスダガー最大の特徴2つ
フロント重心にすることで「水平ステイさせて食わせる」
クロスダガーの最も大きな特徴は、フロント重心とすることでジグをビタ止めした際、なるべく水平に近い姿勢でステイできるようにしたこと。
一瞬でも水平に近い姿勢で止まることで、意図的に食わせの間を発生させつつ、バイトチャンスを誘発させるイメージで開発しました。
ジグを操作していて、バイトタイミングとして多いのは少し力を抜いた時や動作を変えたとき。この間を1回でも多く生み出し、青物に食ってもらおうというのが最大のコンセプト。
徹底的に引き抵抗を軽減。1投でも多く投げられるように
フロント重心かつ、水抜けのいい形状とすることで徹底的に引き抵抗を軽減。シャクリ続けた際の疲労感を少しでも抑えることに成功しました。
脳筋的な発想ですが、これまで様々なフィールド・アングラーを見てきた中で、結局釣る人はなんだかんだ投げ続けてるんですよね。
腕のあるアングラーほど上手いタイミングで休憩している印象がありますが、とはいえ魚が食うタイミングを人間が100%読むことは不可能。
特に疲労感を覚えやすいショアジギングにおいて、1投でも多く投げられる要素が釣果に直結するのではないか、という理由で引き抵抗を抑えました。
ただ逆にいうと、真正面からの強烈な当て潮下では潮を噛まないため使いづらいです。こういう時は他のジグを使ったほうがいいです。
このジグが最大限活きるのは、左右に緩く流れが効いているか、払い潮にジグを流すようなシチュエーションですね。
クロスダガーを開発した理由
△毎週わざわざ終電で釣り場に通ってました
なぜ今回、クロスダガーを開発するに至ったか?理由はただ一つ。「俺にとって理想かつ最強のジグを作りたかったから」🤣
ショアジギング自体はYouTuberとして活動する以前、地元である関西で釣りをしていた時から10年以上続けてきました。
当時は車を所持していなかったので、毎週末に終電で釣り場へ行き、寝袋を広げながら場所取りする・・・そんな生活を何年も続けていました。
△地元関西で釣れたブリ(釣りブログを昔からやっていた名残が残ってますw)
大した腕はありませんでしたが、毎週ジグを放り投げるために電車で片道1時間以上かけて釣り場へ行ってました。
なぜショアジギングにハマっていたのか?もちろん青物への憧れもありましたが、一番はジグをおもっくそぶっ飛ばして、自分で全部操作して、「ガツン!」という一連の流れにハマっていたから。
ここまで面白い釣りはなかったし、YouTubeをやってるならショアジギングの面白さや世界観を広めたいし、自分のジグも作って世の中に出してみたい。
ただ人様に買っていただけるジグを作るんだったら、本気で作って少しでも魚が釣れるなり、1mmでも良いと自分で思えるものを作りたい!という気持ちで作りました。
合計2年間も試行錯誤。これまで開発してきた流れの全て
1MMでも多く魚を釣れるルアーを作ることはできるのか?
次に、これまで2年間も開発を続けてきた過程や試行錯誤について話していきます。いやぁ、振り返ってみると本当に色々ありました(笑)
ルアーを作るにあたり、一番の壁に感じたのは「他と比べて1mmでも多く魚が釣れるルアーを作れるか」です。
やっぱり、せっかく世の中に出すなら1匹でも多く釣れるルアーを作りたいじゃないですか。
値段がめっちゃ安いとか、ジグにリップつけられるとか、明確に他社と比べて差別化ができていない限り、釣果で差を生み出すしかありません。
この問題について、めちゃくちゃ悩みました。そもそも1匹でも多く魚が釣れるジグってなんだ・・・?全て状況次第なのでは・・・?
で、何度も現場に通い、悩みに悩んで出した結論。
「いや、無理じゃね・・・???」
絶対に無理、というと語弊があります。
自分自身も様々なメーカー・モデルのジグを使う中で、明らかに釣れるジグ、釣れないジグで差が出ていました。
ただこれは周囲の環境や魚の個体次第であろうし、自然相手が故にどこまでいっても「釣れるルアー」という厳密な再現性の検証ができないんですよね。
△釣果は間違いなく出ることは実証できたが・・・。
このルアー、めっちゃ釣れるんです!とメーカー側の人間がいっても、再現性が検証できないので「俺たちの意見」の域を出ることはない。
じゃあ、まずは道具として使ってもらいやすいようにしよう!となったのが最初の第一ステップ。
フロント重心のショアジギ用ジグを作ることの難しさ
△最初期サンプル(下部)、次期サンプル(上部)
「道具として使ってもらいやすいルアー」というのは、誰でも使っていて気持ちいいかどうかの性能を高めていくということ。
ショアジグなら、引き抵抗の軽減、遠投性能の増加、などが挙げられます。抵抗を少しでも軽減させた理由はここから来ています。
ジグをフロント重心にしたのは、引き抵抗の軽減と、今までの経験から後方重心より前方に重心があったほうが明確に釣れるという実感があったから。
ショアジギング用ジグの多くは飛距離を確保するため、中央〜後方重心のジグが多いです。一方、オフショアジグはフロント重心がわりと一般的。
じゃあ、フロント重心のショアジグを出せばええやん?と思ってサンプルを作ってもらったのですが、大きな問題が発生しました。
め・・・めっちゃ投げた時に回転する!!!そしてやっぱり飛ばねぇ!!!
オフショアジグをそのまま陸からぶん投げても微妙なことが多いのはこれが理由。ちなみにショア用でも回転しまくって飛ばないジグもありましたw
実はクロスダガーはもう少し扁平な形状になる予定でしたが、飛行姿勢が悪すぎて急遽改良することになりました。
本来想定していた形状から大きく変えてもらい、いくつかサンプルを試した中で水中での動きが変わらず、飛行姿勢の良いものをピックアップしました。
全く回転しないわけではないし、後方重心のジグと比べると飛距離は控えめです。ただフロント重心の中では、かなりの飛距離を実現できました。
実釣で新たな問題発生・・・からの発売大幅延期へ
飛行姿勢、フォール姿勢、アクション、引き抵抗。少なくとも自分の中では、完璧なジグが完成しました。
どう考えても釣れるけど、もちろん実際の釣果は魚に聞いてみないとわからないよね!ということで、実釣を重ねました。
結果、やはりこのジグは釣れる!ということが実証できたんですが、一つ大きすぎる問題が発生します。
魚を釣って磯にぶり上げて暴れると、ジグが真横に信じられないぐらいひん曲がる時がある・・・。
理想的なアクションを追求しすぎたゆえに、耐久性のことをほとんど考えていませんでした。
他社のジグでも磯にぶつけたり魚を釣って曲がることはよくありますが、それにしたって曲がりすぎだろう・・・。
急遽PREDGEの方と掛け合い、このままでは到底出せないので一旦発売を延期してもらうことに。
本当は形状ごと変えたほうが良かったのかもしれませんが、耐久性以外は完璧なので、今更大幅な変更を加えたくない。
ちょっとここは企業秘密なところもありますが、様々な方法を講じてジグの耐久性をアップさせることに成功!
これも何パターンかサンプルを試し、3回ほど失敗してしまいましたが、4回目にしてようやくある程度納得できる強度に。
どうしても後端の細い部分が弱いため、魚を釣った際に曲がる場合があります。その際は手で戻していただければOKです。
と、いうことで数々の困難にぶち当たりながら、自分の理想をぶれずに押し通し、半ば無理やりですが形にすることができました。
正直、ルアー開発を舐めてました・・・。でも、それだけ何度も何度も試行錯誤した分、少しでもいいものができたと思います。
少しでも興味を持ってくださったら、ぜひ一度店頭で見ていただけると嬉しいです。
最後に:ぜひお近くの釣具店でチェックしてください!
というわけで今回は、PREDGE クロスダガーの特徴と開発過程を紹介してみました。
少しずつ様々な店舗様に置いていただいているので、ぜひお近くの釣具店様でチェックしてみてください!
ただ、まだ発売したばかりなので必ずしも置いていただいているとは限りません。
もし近隣の店舗様にない場合、1本からでも仕入れしていただけますので、ぜひ店員さんに「発注したい!」と声をかけてみてください。
今後も日本一周釣り旅を通して、様々な場所でクロスダガーを使った動画をアップしていきますので、気になった方はチェックしてみてください!